Something Blue (A Wedding Portrait)

Something Blue (A Wedding Portrait)

2014-03-05

Profound Portrait  肖像画は奥深い



Hi, how are you?
Spring has come in Japan, and the short Autumn is just around the corner here in Brisbane.

I finished the painting that I was ordered the other day.
I managed to add a dog to a picture of a mother and son.
I hope it looks natural.

I love to paint portraits.
We (as humans) are always sharing our feelings, aren't we?
As our sharing becomes closer or deeper, I think our happiness grows.
If I draw someone really hard and try to approach, their features or expressions (sometimes it goes well and sometimes it goes bad!), this hard working is always worthwhile for me.
Because painting portraits is almost like communication (non-verbal) for me.
When I think I am successful and feel I can approach to the person with my painting, I am so happy because it's like we are sharing our feelings with the painted person.

On the other hand, good portraits are always reflected by the painter's feelings and thoughts.
I would rather say they are no longer portraits.
The great portraits that I like painted by Klimt or Modigliani, they don't have "a figure painting" feel any more.

My best portraits are "figure painting", but my nude drawing is not this way and I hope to create everything in an organic manner in the near future.

When I draw/paint someone, I prefer his/her profile most of the time, not exchange looks with someone.
I never try draw/paint my own portrait with this way.
Maybe next time I'm gonna try this with a triple mirror (I do not have any at the moment!).
.






今年の日本の冬は、とても厳しかったようですが、皆さんの地域はいかがでしたか?
3月に入ったら 実質的にもう春です。これから、桜が楽しみですね。

一方 ここブリスベンは、もうすぐ短い秋の到来です。
朝晩は涼しくて とても過ごしやすくなりました。

さて、今回はご依頼をもとに制作した肖像画をご紹介します。
別々のお写真から、ワンちゃんを お母さんと息子さんの膝の上に乗せて描きました。
制作途中のモノクロと、完成画のカラーのワンちゃんのポーズが 変わっているのがお分かりでしょうか?
自然に違和感がなく 描けていれば、嬉しいのですが。
お客様からは、快く投稿をご了承いただきました。どうもありがとうございます。

昨年の年末から人物画を描く機会が続いていますが、元々ぼくは人物画を描くのが大好きです。
描いていると、自然に表情を出すことに いつもよりさらに時間を忘れて集中してしまうので、自分には向いているのかなと思います。
ぼくには、人物画を描くノリで  静物や風景も描いているような感覚があります。
この世の中の全てのモノには、文字通り『表情』があり、 ぼくはそれをより良く表現することに何とも言えない醍醐味を感じるので、制作途上の段階ごとにある程度の納得のいくいい表情が捉えられなければ、楽しみながら絵を描き進めることができません。

人物画には、分かりやすさと共に奥深さもあります。
絵画にはいろいろなアプローチがありますが、ぼくの場合はこうです。
人間は、他者と心を通わせたいといつも思っているいきものです。
心が深く通じ合えば、それと共に喜びが高まります。
この『共感』を絵に例えて考えると、 ぼくは、描く対象に向かって 非言語のコミュニケーションを図ろうとしているのかもしれません。
何とか実物に近づくように 形や表情を自分なりの方法で探ります(もちろん、うまく行くときもあればそうでないこともあります)。
この思考錯誤は、ぼくにとって大変に意義があるのです。
ある瞬間に、『これはうまくいったな』と思えた時、とても大きな喜びが体中を駆け巡ります。
描く対象との対話に通じ合えた瞬間、これは、まるで誰かと本当に分かり合えた瞬間に得られる感覚と とてもよく似ています。

ある知人の女性が言ったことを思い出します。
「人物画は家に飾ろうと思わない。でも、モディリアーニやクリムトのものは別だけど。」
なるほど、彼らの人物画は、人をモチーフにしているけれども、何か別の要素の印象が強く感じられます。
ぼくが好きな作家で言うと、マチスなども 人物を ある象徴と捉えているように思います。

もしかすると 特定の人物の表情を捉えようとすることを捨ててしまえば、力を抜いて人物画が描けるのかもしれません。
そうなると、肖像画は特定の人に似ていなくてはならないが、人物画はそうではないということになりますね。
これは、ある意味では当たっているでしょう。

今の時点での ぼくの肖像画に対する意識は、やっぱり 本人に似ているのはもちろん、その人物の良い表情をさらに深く探りながら取り組むべきもの だと思っています。
確かに ぼくが風景画を描く時、 絵の中の人物には、そこまで気を遣ったりしませんし、 ヌードのドローイングなどのように、あまり似せることを強く意識していないときもあります。
でも 広い意味で言うと、 全ての対象物は 表情を持つ有機体として描きたい と思っていることは事実です。

肖像画は、どうやらぼくにとっては 今のところ、特別な意識が働き、深く終わりのない対象との対話の中に成立するもののようです。

ちょっと思いつきましたが、一つ試してみたいことがあります。
三面鏡を使って 視線を外した斜めや横顔の状態で、自画像を描いてみたいと思うのです。
自分についての 新しい発見がありそうです。
と言っても、家には三面鏡がないから、今度 近郊にあるアンティークの家具屋さんでも 覗いてみようかな。

2014年 3月 12日(水)




2014-01-26

八代高校 卒業30周年同窓会での先生方の肖像画

明けましておめでとうございます!

年明けに郷里の熊本県八代市で行われた、八代高校 卒業30周年同窓会へ参加してまいりました。
懐かしい先生方や同窓生たちに再会し、とても楽しい時間を過ごしました。

同窓会の実行委員の方から肖像画のご提案をいただき、参加された5名の先生方の写真を 会場でお撮りし、オーストラリアへ戻ってから 水彩画での制作をしました。
今回 教え子の代表として、先生方への記念品のプレゼントをさせていただくのは大変光栄です。
気に入っていただけたら、とても嬉しいです。

それぞれ、モノクロとカラーの制作過程もご覧ください。

それでは、2014年も どうぞよろしくお願いいたします。


















 



2013-11-23

Artists' Night at HANASHO with Mixed Artists X'mas Exhibition  オープニング・パーティ「14人の作家が集うクリスマス展覧会」





Good Morning.

It's nearly the Christmas season!

I'll invite you to the Artists' Night at HANASHO with Mixed Artists X'mas Exhibition.

The date is 5th December 2013 Thu 6:30pm to 8:30.

The exhibition is open from 2nd to 31st December 2013.

I'll join and show you some of my paintings from "Paintings in the Attic" at HANASHO http://hanasho.com.au/.

Please come up and join us!





おはようございます。

早いもので、もうクリスマスシーズンですね。

さて、今日は 展覧会の告知です。

ぼくも 今回参加する「14人の作家が集うクリスマス展覧会」のオープニング・パーティが、ウエストエンドにある HANASHO http://hanasho.com.au/ で開催されます。

日時は、2013年 12月 5日(木)6:30pm 〜 8:30pm です。

展覧会の開催日程は、2013年 12月 2日(月)〜 31日(火)。

今回 展示させていただくのは、最近のこのブログでご紹介した、『お蔵入りの絵』シリーズの中から。
個人的に 思いの詰まったコレクションの蔵出しをいたします。

ぜひ お時間がありましたら、パーティにもいらっしゃって下さい。

お待ちしています。

2013年 11月 23日(土)


2013-11-22

A Portrait whose Technique is Precise with Pencils - Adding Colour 鉛筆細密画 / 細密手法の肖像画 着彩




Good morning.

Here is art in the making of the portrait.
I took a digital print from the pencil drawing onto the same watercolour paper.
Then, I painted it with watercolour paint.

I wanted to save my pencil drawing, so now I have 2 pictures of this three sisters portrait.

Which do you prefer full-colour or black&white?






おはようございます。

先週 ご紹介した、鉛筆画の色づけの過程をご覧に入れます。
鉛筆画を元に、同じ水彩画紙へ デジタル・プリントを刷ります。
それに 透明水彩絵の具で着色をしていきます。
デジタル・プリントは耐水性のインクですので、その上から水彩を施しても大丈夫です。

鉛筆画は そのまま残しておきたかったので、結局、カラーとモノクロの2枚の絵が 出来上がりました。

どちらが、お好みでしょうか?


2013年 11月 22日(金)










2013-11-21

Landscapes in the Attic 5    お蔵入りの風景画 5





Good morning!

This is the last art work from "Paintings in the Attic" series.

This is Treasury Casino in Brisbane.
I draw this with a drawing pen and this is one-take drawing style.
Starting with a pen directly to the paper and without using any draft line, pencil for example.
This is also a good training for you.

I've been self-taught with a very unique book the title is "Rendering in Pen and Ink" for a long time.
This book was written by Arthur Guptill in 1976.
I have a book which published 1979 in Japan.
This is one of my drawing bible.

It's also show me the different approaches between Western and Eastern way of drawing.
If you love to draw, this book is more than worth for you. I strongly recommend.
http://www.amazon.co.jp/Rendering-Pen-Ink-Techniques-Illustrators/dp/0823045293/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1384979611&sr=8-2&keywords=Rendering+in+Pen+and+Ink




おはようございます。

今日で、”お蔵入り” シリーズは最終回です。

このペン画は、以前 ぼくが水彩画でご紹介した、ブリスベンにあるトレジャリー・カジノです。
表現の仕方が全く違いますよね。http://gatashan48.blogspot.com.au/2013/09/treasury-casino.html

方法は違っても、描く心意気は全く同じです。
白紙の画用紙に ペンで直接描き始めるので、全くの一発勝負です。
わざと鉛筆などでのガイドラインや下描きは行いません。
集中力を養うためです。
(ただし、ペンで基準点を打つ方法は使っています。この方法については、改めてまたの機会にご紹介します。)


ぼくは、長い間 あるユニークな本を参考に 独学で学んできました。
その本というのは、A. L. グプティル 著 『ペンで描く』です。
オリジナルは1976年に出版されましたが、ぼくが購入したのは、1979年にマール社から出版された 翻訳版です。
この本は ぼくにとって、本当に大切なドローイング・バイブルのひとつです。

この本から、東洋と西洋の描線についてのアプローチの違いも よく分かるようになりました。
現在も出版されています。http://www.amazon.co.jp/ペンで描く―スケッチから細密描写まで-A-L-グプティル/dp/4837301118
描線での表現を学ぼうと思っている方には、想像以上の価値があります。
本当にお勧めしたい一冊です。〔別に、紹介料をもらったりしているわけではありませんよ(笑)。〕

それでは、今日も楽しい一日を!

2013年 11月 21日(木)




2013-11-20

Landscapes in the Attic 4    お蔵入りの風景画 4




Good morning.

This one is Japanese landscape.

I started this quick sketch about 12 years ago.
I bought a book about this style. It was written by Makoto Nagasawa.

He taught me how to describe the world with a drawing pen.
I appreciated how he inspired me and he added a fresh point of view in my art.
Acoustic Drawings never happened to me without him.

This is his official website.  He can sketch even a flying birds!
http://www.makoart.com/




おはようございます。

これは、日本の風景画です。
海外の風景も魅力的ですが ぼくも国民のひとりですから、こういう風景には やっぱりほっとします。

ぼくは、大体12年ほど前に このクイック・スケッチを始めました。
きっかけは、書店で見かけた 永沢まこと 氏の本を購入したことです。

永沢さんは、ペン1本でどうしたらこの世界を表現できるのかを、ぼくに教えてくれました。
絵を描くぼくに 新鮮な視点を示してくれて、どんなに力を与えてくれたか 感謝しきれないくらいです。
ぼくの名付けたこのアコースティック・ドローイングも、永沢さんなしには生まれませんでした。

こちらは、永沢まこと さんのオフィシャルサイトです。
彼は、飛んでいる鳥でも画面に捉えることができるんです。
http://www.makoart.com/

2013年 11月 20日(水)




2013-11-19

Landscapes in the Attic 3    お蔵入りの風景画 3




What a another beautiful summer morning, today!

In late January 2004, I traveled to China for the first time with my wife and her friend.
It was new years season, and we stayed our Chinese friend's house in Tianjin.
Her Mum and Dad gave us a warm welcome, they spent a lot of time to help us and made us happy.
I remember they took us to a huge seafood restaurant one day and all the waiters and waitresses were working with roller skates! 
The cuisine was so good and they entertained us with a solo-violin live music.
It was a wonderful experience and we appreciated to the parents of our Chinese friend.

The climate was so freezing, so I need to buy long underwear suits straight away.
One day, we went to the Great Wall of China by a sightseeing bus.
I got a water bottle with me and I spent about 2 hours walking on the great wall.
I felt thirsty and when I was about to drink my water, it was all frozen!

We also went to Beijing and saw a lot of places like Tiananmen square, the Forbidden City, Hutong area and more.

This painting is a part of the Forbidden City, I don't know the name of this particular building though.
I painted my wife and two friends together in the picture.

I have lots of other episodes in this travel, but I'll talk to you another time.



今日も素晴らしい夏の朝になりました!

昨日の夕方からまた一時的に雷雨に見舞われましたが、先週ほどひどくはありませんでした。しかし、雲の移り変わりの美しさは この季節ならではだと感じます。

今回は、中国のスケッチをご紹介します。

2004年の旧暦のお正月に、中国へ初めて行きました。
妻が当時勤めていた会社の同僚のお二方と一緒に 計4名で出掛けました。
同僚のお一人が 天津出身の中国の方で、彼女の里帰りにいわば ついて行った訳ですね。
彼女のご両親のお宅にあたたかく迎えていただき、そして大変お世話になりました。
ご両親には ぼくたちを様々な場所へ連れ出していただいたり、中国の新年(爆竹が凄かった!)を共に楽しく過ごさせていただいたりして、とても感謝しています。
大きな海鮮レストランにお招きいただいた時のことは とてもよく憶えていますが、信じられないくらいの規模のレストランで、ほとんどが会食用の個室になっていて レストランの従業員の皆さんは、何と皆ローラースケートを履いて料理を運んでいました。
料理の味も素晴らしく、バイオリンの生演奏なども特別に頼んで下さったりして、大変なおもてなしをいただきました。

信じられないくらい寒い気候だったので、あちらではラクダの股引をすぐに買いました。
万里の長城へ行った時ですが、2時間くらい長城の周辺を歩き回った後、喉が渇いて持参していたペットボトルの水を飲もうとしたら、全部カチカチに凍ってしまっていました。

北京では、天安門広場や紫禁城、そして胡同の街並みも観てまわりました。
書店で、胡同の写真集を買おうと思い 店員さんに説明しましたが、全く意味が通じず、筆談をしてやっと分かってもらうことが出来ました。中国語の発音はとても難しいですね。

印章の専門店が並ぶ瑠璃廠(るりしょう)では、ぼくが今 使用している完成画への捺印用の刻印も作ってもらいました。

この絵は、紫禁城の中にあった建物の一つです。建物の名前は分かりません。
3人が左手に見えますが、妻と友達お二方です。着ているもので寒さが想像できますよね。寒い割に、雪が全く無かったのはとても不思議に感じました。

とても書ききれないほど、もっとたくさんのエピソードがあるのですが、それはまたの機会にいたします。

2013年 11月 19日(火)



2013-11-18

Landscapes in the Attic 2    お蔵入りの風景画 2




Good morning.

In 2003, my wife and I went to the U.S. for the bride ceremony of our friends in Maryland.
After that, We traveled around Washington D.C., New York, then flied over to SanFrancisco, Lasvegas and Grand Canyon National Park.
It was a lovely experience.

This sketch is a scene from the Central Park in Manhattan, New York.
I took a lot of photos and this is my painting that I painted from the photo after coming back to home.

I remember we walked and walked around in the city and had a great day.

I wish you have a lovely day today!

I'll show you my painting of China tomorrow.



おはようございます。

2003年に 夫婦揃って友人の結婚式のために アメリカ合衆国のメリーランド州へ行きました。
丁度 いい機会だったので、足を伸ばして ワシントンD.C.やニューヨーク、それから 西海岸に飛んで サンフランシスコ、ラスベガス、グランドキャニオン国立公園など、各地を観て回りましたが、とても素晴らしい経験でした。

このスケッチは、ニューヨークにある セントラルパークからの眺めです。
旅行中は沢山の写真を撮りましたが、これは自宅に戻ってから 写真をもとに描いたものです。
大きい建物などが写った写真では、構図上 パースがつきすぎてあまり良くないので、やっぱり本当は 直接実物を観て描くのが一番です。
仕方がない場合も実際にありますから、そんな時は 湾曲した左右を修正して描くこともあります。
この絵は、強い三点透視がそのままになってしまいましたが、ご愛嬌。

しかし、マンハッタンの街をカメラを抱えて 歩きに歩きましたが、楽しくてとてもいい思い出になっています。

それでは、週明けの今日もはりきって参りましょう!

明日は、中国のスケッチを紹介します。

2013年 11月 18日(月)









2013-11-17

Landscapes in the Attic 1    お蔵入りの風景画 1





How are you doing on Sunday morning?

This is my first painting of landscape in Australia.
This is GC area, but I remember it's very close to the border of QLD and NSW.

My first impression of Australia is this beautiful ocean.
I also noticed the colour of the ocean is actually emerald green.
The weather is so hot, but not humid at all in the shade.

Time flies, it's been almost 10 years for me  now!



おはようございます、ブリスベンは爽やかな日曜の朝です。

今日の絵は、ぼくが 初めてオーストラリアの風景を描いた水彩画です。
場所は ゴールド・コーストの周辺ですが、たしか クイーンズランドとニューサウスウェールズの州境あたりの海岸線だったと思います。

まさに この国の象徴ともいえる美しい海が広がっています。
海の色を良く観てみると、浅瀬になるほどエメラルドグリーンになっていきます。
とても暑い天候でしたが、日陰では 全く蒸し暑さを感じませんでした。

あれから あっという間にもう10年が経とうとしています。
時が経つのは 本当に早いものですねぇ。

2013年 11月 17日(日)









2013-11-16

Portraits in the Attic 4      お蔵入りの肖像画 4




How are you this morning?

This picture is another Chishu Ryu in the movie "An Autumn Afternoon".
This movie is the very last movie of Yasujiro Ozu in his career.

In "Tokyo Story"(1953), Ryu was only 49 years old.
He acted 70-year old role in the film. (It's surprising isn't it?)
In this "An Autumn Afternoon"(1962), he was 58 years old.
He acted a role of same generation in this movie.
This picture is much younger look than in his Tokyo Story's.

By the way, I like the way he salutes.



おはようございます、今朝はいかがお過ごしですか。

今回の絵は、また別の笠 智衆の肖像画ですが、これは『秋刀魚の味』からのワンシーンです。
小津作品としては 残念ながら、この映画が遺作となりました。

さて、昨日このグログで紹介した『東京物語』(1953) での笠さんは、実年齢では49歳でしたが、映画の中では70歳(!)を演じています。
しかし、この『秋刀魚の味』(1962) では、同年代の57歳を演じています。
実際に、この絵の方がずっと若く見えますよね。

このシーンは ぼくのお気に入りなのですが、いわゆる海軍式の敬礼ポーズを取りながら 軍艦マーチの曲にのって、出演者たちがコミカルに そして印象深く それぞれの役を演じています。

まだ『秋刀魚の味』をご覧になっていない方、とても素晴らしい映画ですので ぜひ一度ご鑑賞下さい。

さて 明日は、風景画をご紹介します。

2013年 11月 16日(土)








2013-11-15

Portraits in the Attic 3      お蔵入りの肖像画 3




Good morning.

We had a big storm and hail yesterday afternoon.
It was a terrible storm, but the cloud was slightly green and it was so beautiful.

This picture image is also from the movie "Tokyo Story".
I love this actor whose name is Chishu Ryu.
He grew up in the same area of Japan as I did.



おはようございます。

昨日の夕方、大きな嵐(雹まじりの強い雨)が ブリスベンを通過しました。
激しい嵐でしたが、直前のかすかに青緑を帯びた灰色の雲がとても美しく感じられました。

犬を連れて 娘と散歩中、この嵐に襲われたので、やむなくバス停で 何とか雨をしのぎましたが、空模様の急変といったら、それはそれは劇的な早さでした。
ある程度の予測はしていましたが、あれよあれよと言う間に土砂降りに遭い、失敗、失敗。
地元の人たちは この気候に慣れた人も多く、嵐の前には 雹から車のボディを守るための素早い動作を あちこちで見かけました。


さて、今日ご紹介する絵も『東京物語』からのシーンです。
日本の名優であった 笠 智衆 を描いてみました。
彼は、熊本県の出身で ぼくが幼い頃から「同郷の人」と聞かされていたので、昔からとても親しみ深く感じていました。

明日も、笠さんを描いた絵をご紹介しますね。

2013年 11月 15日(金)





2013-11-14

Portraits in the Attic 2      お蔵入りの肖像画 2



Hi, how are you today?

This painting is from the legend movie "Tokyo Story".
This movie's directed by my favorite director Yasujiro Ozu.

Every time I watch this movie, I can find something new point of view in our life.



今日は、日本映画からの肖像画をご覧に入れます。

大好きな、小津安二郎監督作品の『東京物語』 です。

もうしばらくで、ぼくも小津さんがこの映画を撮った年齢を迎えるのですが、とてもこのようなものの見方の境地には及びません。

これからも、人生の節目節目で この映画をずっと観つづけてきたいと思います。

2013年 11月 14日(木)



2013-11-13

Portraits in the Attic 1      お蔵入りの 肖像画 1




Hi there,

The other day, I found some paintings in the attic.
From today, I'll show you one each day.

This is a quick painting of Ingrid Bergman in the film "Casablanca".(http://en.wikipedia.org/wiki/Casablanca_%28film%29)
She reminds me of my Mum.

This is a one of the greatest movies of all time and I love it.


こんにちは。

前回の鉛筆肖像画から、着色する様子のUPをお待ちになるあいだ、ぼくの お蔵入りの絵を これから何点か日替わりで観ていただきます。

この素描は 、映画 ”カサブランカ”http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AB_%28%E6%98%A0%E7%94%BB%29の中のイングリッド・バーグマンです。
彼女は何となくぼくの母親の雰囲気があるのです。

”カサブランカ”は、時代を越えて愛される偉大な映画のひとつですが、ぼくも大好きな1本です。
まだ、ご覧になっていない方は、機会があったらぜひどうぞ。

2013年 11月 13日(水)





2013-11-06

A Portrait whose Technique is Precise with Pencils 鉛筆細密画 / 細密手法の肖像画(11/7,9,12 追記)   




Hi, It's been a long time since I updated this Art blog.
I've been very busy last few weeks.

This portrait is not finished yet, but I'm gonna show you this drawing comes in life with colour.

See you soon.




お久しぶりです。

長く更新できずにいた訳は、制作に少々時間がかかっていたからです。

現在 取り組んでいるのは ご覧の通りの肖像画ですが、大体 A2サイズに収まるように描いています。
久しぶりに鉛筆(9H~5B)を使って 細密画を楽しみました。

細密画は、ぼくのキャリアの原点になる手法です。
最初に描いたのは、10代半ばでしたから、かれこれ30年以上になります。
近年は全く描いていませんでしたが、今回いただいたお仕事を進めてゆくうちに 成り行きでそうしたくなり、細密画の手法への変更をしました。

今回は、さすがに ブログのタイトルのAcoustic Drawing(一発描き)とは 全く正反対のアプローチですが、この手法も僕にとっては大切な表現手段の一つです。

実を言うと、カラー作品を発注いただいたお客様には予定よりも少しお待たせしている状況です。
申し訳ありません。
そのお客様のご厚意により 普段はあまり公開しない肖像画の作品を、今回こうしてブログにUPさせていただくことになりました。 どうもありがとうございます。

次回は、水彩での着彩の様子をご覧に入れます。
それでは、一旦 失礼。




ところで、上、中、下の絵の違いがわかりますか?少しずつ加筆しています。
一応完成と言いつつも、細密画というのは なかなか終わりが見えないのです。

2013年 11月 7日(木)

2013-09-08

Treasury Casino 2




Hi, I'm back again.

I've almost finished my painting.
It's very hard to decide when to stop working on it.

I 'll show you this art in the making.
I wanted to express the atmosphere and contrast of the two colours (blue and yellow).
What do you think?

This is the information on this building.
http://en.wikipedia.org/wiki/Treasury_Casino



こんにちは、再び 戻りました。

前回の絵が、ほぼ完成です。
いつもそうなのですが、筆をどこで止めるかがいつも迷うところです。

併せて制作過程も順番にご覧いただきます。
今回の主な制作の狙いは、空気感と色(青と黄)の対比です。
感想があればお聞かせください。

2013年 9月 8日(日)








2013-09-04

Treasury Casino




It's spring here in Brisbane!
Which season is it where you are?

Here is my latest drawing of "Treasury Casino".
It's not finished yet, but I'll show you complete painting next time.

So, I have to go back to my work!
See you soon.



南半球にあるここブリスベンは 9月となり、暦の上ではもう春です!
皆さまの住む 国や地域では、今 何の季節でしょうか?

制作中の最新作、”トレジャリー・カジノ”です。
筆ペンでの線画が ほぼ完了しました。
次回では、完成画をご覧いただきます。

それでは、ちょっと失礼。
また制作に戻ります。


2013年 9月 4日(水)

2013-07-19

Painting a "Queenslander"       ”クイーンズランダ―”を描く




Hi, how are you all?

Today, I'm going to show you a painting of a beautiful house called "Queenslander".
This type of house is one of the most popular buildings in Queensland, Australia.
In addition, I believe this house with a fancy window style is "Ashgrovian".
 It's so cool living in hot summer season and also warm in winter if it has a fireplace.

My house is "Post War House" with no fireplace, but it's not too cold even in winter here in Brisbane city suburb.
If you live to the west of Brisbane in a slightly rural area, the temperature in winter there easily drops below zero degrees, so people need to warm their houses.

Recently, houses with fireplaces are decreasing.
Still, I suppose it's very nice facilities living in winter season.

Do you see this beautiful house with a chimney in the painting?
I think this house is going to be considered heritage in the near future.
I give thanks to the owner of this house for asking me to paint her house. 
    
Talking about this drawing/painting, I usually never use any draft drawing, for example with a pencil.
I always start directly to the paper with a drawing pen with ink.
I'm enjoying this kind of challenging style.
It make me focus strongly on the picture.

By the way, I like the lovely person walking in red shoes and a yellow bag.

 







皆さん、お元気ですか?

今年のブリスベンの冬は 思いのほか雨が多い様に思います。
変わりやすい天候は 時折スケッチの妨げになりますが、今回依頼のお仕事は 写真を元にスタジオで描かせていただきました。
本当は、現地で空間を共有しながら制作するのが最適なので、何時間かでもその場で描くようにしたいのですが、残念ながら今回は出来ませんでした。 
しかしながら、カメラを使ってちょうど雲間から差し込む日光を捉えることができましたので、それが最上段の完成画からも伝わるでしょうか?

この建物は”クィーンズランダ―” と言って、主にオーストラリアのクィーンズランド州でよく見られる典型的な住宅用設計の一つです。
高床式木造住宅で、天井が高く 夏場に涼しいのが特長。
 冬の寒い時期には当然底冷えがするので、暖炉が使えるようになっている家も多くあります。
海岸部周辺の都市部の郊外では、そんなに必要はありませんが、内陸部の土地では冬場は 気温が零下まで冷え込むため(典型的な砂漠気候) 、暖房の設備は必須です。

煉瓦の家や 最近の新しいタイプの設計もいいですが、ぼくは 自分も住んだことのあるこの ”クィーンズランダ―” がとても気に入っています。

さて、ぼくの絵は下書きを鉛筆などで行わないスタイル。
ドローイングペンなどのインクで直接描き進めます。
描き始めは大変な集中力を要しますが、それが描写の鍛錬に繋がっているような気もします。
時々失敗することもありますが、それもお愛嬌。
却っていい味わいになることも。

今回は、描線用に最近凝っている 薄墨の筆ペンを使用しました。
黒いインクよりも 描線にトーンがつけられるため、今回のようなモチーフには非常に使い勝手がいいのです。

ちなみに 赤い靴を履いた黄色いカバンのお嬢さんは、偶然写真に撮った実在の人物です。
おしゃれさんは 絵になるから好きです。


2013年 7月 19日(金)

2013-06-14

How Do You Like My Latest Nudes? ヌード・スケッチの近作はいかが?




Hi, it's middle of winter in Brisbane.
I think lots of people have already got a cold, I've got one too.
Mine was not so serious, but always coming from my daughter every year.
She got it from school, obviously.
I love this winter season in Brisbane, except this flu/cold.

I'll show you some life drawings this time.
My eyes are getting much better recently, I started back at life drawing class about 2 months ago.
I took 10 to 15 minutes for draw each of these.
Each drawing had a different feel because I tried various kinds of drawing implements.
I quite like my new Japanese drawing pen with grey thin-line.
I bought it from the new Japanese 100-yen Shop in the city... though everything is actually $2.80 and not $1.
I hope you'll enjoy my latest work!






皆さん、お元気ですか?

現在 真冬のブリスベンですが、このところ雨がよく降ったり止んだりのお天気です。
今日は久しぶりに 快晴の日差しを楽しみました。
ただ、最近はあまり寒いと感じなくなっていたのに、今日は夜になって急に冷え込んできています。
オーストラリアは 昼と夜の寒暖差が激しいため、冬場は特に風邪を引きやすいのです。
近年は いつも娘が学校から風邪をもらってきて、ぼく達 夫婦へという流れでうつっています。
ぼくと娘は大体 軽い症状ですが、妻は症状が軽くない上に かなり長引いて ちょっとつらそうです。
冬場のブリスベンの気候は 最高なのですが、しつこい風邪は 本当に困りものです。


さて、今回は 近作のヌード・スケッチをご覧いただきます。
ずっと 水性ペンかボールペンで描線を描き、水彩ウォッシュで仕上げていましたが、最近は面相筆を使って岩絵の具で描いたりもしています。
最近のお気に入りは、数ヶ月前にブリスベンの中央街にオープンした100円ショップhttp://www.daisostore.com.au/で購入した、仏事用の薄墨筆ペンです。(こちらでは100円は1ドルではなくて、2ドル80セント!)
インクが乾くと耐水性なので、水彩ウォッシュによる滲みも無く、グレーのトーンがなかなかいい感じなのです。
最初の3枚のスケッチと最後のスケッチがその筆ペンで描いたものです。
拡大するとよくわかりますよ。


目の回復に時間がかかりましたが、おかげさまでやっと2ヶ月程前からデッサン会にまた参加出来るようになりました。
声をお掛け下さった皆さま、どうもありがとうございます。
術後半年の現在は、近距離から中間距離までは何とか描けるようになりました。
さらに、視力回復のトレーニングも並行して励んでおりますので、これからはさらに遠距離まで違和感なく見えるようになると思います。
野外でのスケッチが待ち遠しい 昨今です。


2013年 6月 14日(金)


















2013-05-14

Drawings on Japanese Paper   続、和紙へのドローイング


Wagamama, kimama and NASUgamama
(As you wish, as you feel like and let it be.)



Hi, it's getting much colder these days.
Now, it's almost winter here in Brisbane!
It makes me almost feel like there are only 2 seasons in a year.

However, if you start finding seasonal ingredients or flowers etc., you can feel the great joy of life in each of the 4 different seasons.

By the way, nasu in the drawing above means eggplant.


Thanks to you, we're all good (fine).


It's good to be together all the time.


It's literally just  like a "Bird of  Paradise".


I drew this with a japanese brush instead of using a drawing pen.


Smells good.


Thank you always.


What do you want everyone to call you?
(Capsicum, pepper or piiman)


Heartfelt thanks for carefree happiness.


更なる朝晩の冷え込みが、冬の訪れを感じさせる昨今です。

ここブリスベンは、日本と季節で比べるなら、四季よりも二季のほうがしっくりときます。
長い夏と短い冬が、交互に訪れるのです。
とは言っても、春や秋はもちろん 自然に目を向ければ、ちゃんと見えてきたり、感じ取ることができます。
旬の野菜や花などを描いてみることも、季節感を楽しむ一つの方法ですね。

マーケットへ出掛けて 食材を探す時も、絵になりそうなものを物色すると とても新鮮で、普段はあまり食べないものを買ういい機会になったりします。
たとえば、モチーフにした唐辛子なんかは、普段 子供に食べさせないため、何年も買わなかった食材でしたが、あまりにも色が美しくて、思わず 今回は 絵を描くために買いました。
後で刻んでパスタで食べたんですが、ここの唐辛子ってそんなに辛くないんですね。

さて、今回掲載した絵に添えた言葉は、利き腕の右で書いた字もあれば、左で書いた文字もあります。
いろいろと浮かぶイメージと共に 絵を楽しんでいただけたら幸いです。

以前に掲載した下の3点は、捺印をして完成しました。


3 different kinds of onion.


A delicious pumpkin is heavy and has a spot of  deep orange.


The test of ripeness -- a gentle squeeze

2013年 5月 14日